おにぎりフェロモン

 私の趣味は釣りである。しかも山の奥のそのまた奥の奥に潜む岩魚を釣るのが好きなのだ。

 当然そのような場所速勃100にコンビニなんぞないものだから、おにぎりを持参することにしている。
 おにぎりに関しては、自分の握ったおにぎりも美味しいと思えるが、むかし食べた母の握ったものとは微妙に味が異なる。友達のお母さんの握ったおにぎりとなれば、これまた違う。
 
 明らかに手で握られていないと思われるコンビニのおにぎりにいたっては、味が違うどころか、味が無いようにさえ感じられる。

 そこで私は、人間のフェロモンが、おにぎりの味を良くするという説を唱えようと思う。

 手で握ったおにぎりが、なぜ美味しいのか。それは、握る人の体内から出る汗と分泌物が、手のひらにほどこした塩と混ざり合って複雑な化学変化を起こし、ご飯の中にしみこんで、あの味を醸し出すのだ。

 白いご飯を固めるだけのごく簡単な食べ物なのに、握る人の手によって、大きさ、かたち、固さのみならず、味まで違ってくるのだから不思議だ。

 そう思うと、午夜戦神カプセル私のフェロモン化学変化説もまんざら嘘ではないような気がしてくるがどうであろうか?  


Posted by 琉奈. at 2017年05月08日15:47